円の接線の方程式(2)

重要度 難易度

こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は円周上にない点からひく円の接線の方程式について学習していこう。

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接線の公式・判別式・点と直線の距離のいずれかを利用

円周上にない点から円に接線を引くと接線は2本引くことができる。まずこれを頭に入れておこう。といっても、2つを別々に求める必要はなくて、接する式を1つ求めたら答えが2つ出るから、それが2本の接線ということになる。

円の接線の方程式(2)

(1)接線の公式を利用する方法
(2)判別式を利用する方法
(3)点と直線の距離を利用する方法

円周上にない点からの接線の求め方は3パターンある。それぞれ一長一短あるから、問題によって解法を使い分けよう。

接線を求めるか、接点を求めるか

前回の授業で学習したように接点がわかると接線がわかるから、接点を求めてしまえば接線も求まるよね。でも接点が求まらなくても接線を求めることもできる。接点を求めるなら接線の公式を利用する方法になるし、まずは接線から求めたいなら判別式を利用する方法か点と直線の距離を利用する方法になる。問題によって解法をうまく使い分けて計算量をなるべく少なくしよう。

例題を確認
問題解答1解答2解答3

点\(\small{\left(10,2\right)}\)から\(\small{\left(x-3\right)^2+\left(y-1\right)^2=25}\)に引いた接線の方程式を求めよ。

(1)接線の公式を利用する

円周上の点を\(\small{\left(x_1,y_1\right)}\)とおくと
接線の方程式は
\(\small{\left(x_1-3\right) \left(x-3\right)+\left(y_1-1\right) \left(y-1\right)=25}\cdots①\)となる。
これが\(\small{\left(10,2\right)}\)を通るから
\(\small{7\left(x_1-3\right)+y_1-1=25}\)
\(\small{7x_1+y_1=47\cdots②}\)
また\(\small{\left(x_1,y_1\right)}\)は円周上の点より
\(\small{\left(x_1-3\right)^2+\left(y_1-1\right)^2=25\cdots③}\)
これを②を変形して③に代入すると
\(\small{\left(x_1-3\right)^2+\left(46-7x_1\right)^2=25}\)
これを整理して
\(\small{50{x_1}^2-65x_1+2100=0}\)
\(\small{{x_1}^2-13x_1+42=0}\)
\(\small{\left(x_1-7\right) \left(x_1-6\right)=0}\)
\(\small{x_1=7,6}\)
②に代入して
\(\small{\left(x_1,y_1\right)=\left(7,-2\right)、\left(6,5\right)}\)
よって求める方程式は①に代入して
\(\small{4x-3y=34}\)、\(\small{3x+4y=38}\)

円の接線の方程式2-01

(2)判別式を利用する
求める接線は\(\small{y}\)軸に平行な直線ではないから
\(\small{\left(10,2\right)}\)を通るので\(\small{y=m\left(x-10\right)+2}\)とおける。
これを円の方程式に代入すると
\(\small{\left(x-3\right)^2+\left(mx-10m+1\right)^2=25}\)
整理して
\(\small{\left(m^2+1\right)x^2-(20m^2-2m+6)x\\
~~~~+100m^2-20m-15=0}\)
判別式を求めると
\(\small{\begin{eqnarray}
\displaystyle \frac{D}{4}&=&(10m^2-m+3)^2\\
& &~-(m^2+1)(100m^2-20m-15)\\
&=&-24m^2+14m+24\\
&=&-2(4m+3)(3m-4)
\end{eqnarray}}\)
円と直線が接するので判別式\(\small{ \ =0 \ }\)となればよい。
\(\small{m=\displaystyle \frac{4}{3},-\displaystyle \frac{3}{4}}\)
よって求める接線の方程式は
\(\small{y=\displaystyle \frac{4}{3}x-\displaystyle \frac{34}{3}}\)、\(\small{y=-\displaystyle \frac{3}{4}x-\displaystyle \frac{38}{4}}\)

(3)点と直線の距離を利用する

求める接線は\(\small{y}\)軸に平行な直線ではないから
\(\small{\left(10,2\right)}\)を通るので\(\small{y=m\left(x-10\right)+2}\)とおける。
円の中心とこの直線との距離が半径と同じになれば円と直線は接するから
\(\small{\displaystyle \frac{|3m-1-10m+2|}{\sqrt{m^2+1}}=5}\)
\(\small{|-7m+1|=5\sqrt{m^2+1}}\)
両辺を二乗して
\(\small{(-7m+1)=25(m^2+1)\\
12m^2-7m-12=0\\
(4m+3)(3m-4)=0\\
m=\displaystyle \frac{4}{3},-\displaystyle \frac{3}{4}}\)
よって求める接線の方程式は
\(\small{y=\displaystyle \frac{4}{3}x-\displaystyle \frac{34}{3}}\)、\(\small{y=-\displaystyle \frac{3}{4}x-\displaystyle \frac{38}{4}}\)

円の接線の方程式2-02

point
この例題は、3つのパターンで解いているけど、実際この問題なら(解答3)を利用するのが計算が少なくて簡単だ。でも円の中心が原点にある場合は(解答1)のように接線の方程式を利用したらすごく簡単に答えを出すことができる。(解答2)は接点の座標を求めるとしたら(解答3)より有利になるけど、接点の座標が必要だったら(解答1)を利用する方が計算量は少ないと思う。ってことは(解答2)はいらないじゃんって思うよね?うん、前回も話したと思うけど、定数が二つ以上ある場合は計算量がとんでもないことになるからこの場合は(解答2)で解くのは良くない。でも入試問題では問題文の誘導に従って解かないとといけない問題があるから、すべての解法を知っておく必要があるんだ。

Point

円周上にない点から引く接線の方程式は
①円の中心が原点なら接線の公式を利用
②中心が原点以外なら点と直線の距離の公式を利用

それじゃあ次は入試レベルの問題にチャレンジしてみよう。
入試レベルにチャレンジ
問題解答

円\(\small{ \ C \ }\):\(\small{ \ x^2+y^2=5 \ }\)と点\(\small{ \ \mathrm{P}(3,1) \ }\)がある。以下の問いに答えよ。
(1)円\(\small{ \ C \ }\)に点\(\small{ \ \mathrm{P}(3,1) \ }\)から引いた接線の方程式を求めよ。また、接点と点\(\small{ \ \mathrm{P}(3,1) \ }\)との長さも求めよ。
(2)\(\small{ \ \mathrm{P} \ }\)を通る直線\(\small{ \ y=m(x-3)+1 \ }\)が円\(\small{ \ C \ }\)と\(\small{ \ 2 \ }\)点\(\small{ \ \mathrm{M} \ }\)、\(\small{ \ \mathrm{N} \ }\)で交わるとき\(\small{ \ \mathrm{PM}\cdot \mathrm{PN} \ }\)の値を求めよ。
(3)(1)で求めた\(\small{ \ 2 \ }\)つの接線と円の交点(つまり接点)を通る直線の方程式は\(\small{ \ 3x+y=5 \ }\)であることを示せ。

(1)接点の座標を\(\small{ \ (a,b) \ }\)とすると、接線の方程式は\(\small{ \ ax+by=5 \ }\)
これが点\(\small{ \ \mathrm{P} \ }\)を通るので
\(\small{ \ 3a+b=5\cdots① \ }\)
また\(\small{ \ (a,b) \ }\)は円周上の点より
\(\small{ \ a^2+b^2=5\cdots② \ }\)
\(\small{①②}\)を連立して解くと\(\small{ \ (a,b)=(1,2)、(2,-1) \ }\)
よって求める接線の方程式は
\(\small{ \ x+2y=5、2x-y=5 \ }\)
また接点と\(\small{ \ \mathrm{P} \ }\)との距離は
\(\small{ \ \sqrt{(3-1)^2+(1-2)^2}=\sqrt{5} \ }\)

(2)接点を\(\small{ \ \mathrm{T} \ }\)とすると方べきの定理より
\(\small{ \ \mathrm{PM}\cdot\mathrm{PN}=\mathrm{PT}^2 \ }\)が成り立つ。
よって\(\small{ \ \mathrm{PM}\cdot\mathrm{PN}=\mathrm{PT}^2=5 \ }\)

(3)接点の座標は\(\small{ \ (1,2)、(2,-1) \ }\)より
これを通る直線は\(\small{ \ 3x+y=5 \ }\)である。

補足
\(\small{(x-a)^2+(y-b)^2=r^2}\)上の
\(\small{ \ 2 \ }\)点\(\small{ \ (p, \ q)、(s, \ t) \ }\)における接線の方程式は
\(\small{(p-a)(x-a)+(q-b)(y-b)=r^2}\)と\(\small{(s-a)(x-a)+(t-b)(y-b)=r^2}\)になる
これが\(\small{ \ (x_1, \ y_1) \ }\)を通るから
\(\small{(p-a)(x_1-a)+(q-b)(y_1-b)=r^2}\)
\(\small{(s-a)(x_1-a)+(t-b)(y_1-b)=r^2}\)
これは
\(\small{(x_1-a)(x-a)+(y_1-b)(y-b)=r^2}\)を
\(\small{ \ (p, \ q)、(s, \ t) \ }\)が通る式にほかならない。
よって接点を結ぶ直線の方程式は
\(\small{(x_1-a)(x-a)+(y_1-b)(y-b)=r^2}\)となる。

円の接線の方程式2−03

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