図形と方程式

直線の方程式の応用

重要度 難易度

こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は直線の方程式の応用について学習していこう。

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直線の方程式の利用

2直線の位置関係や2直線の交点を通る直線、点と直線などたくさんの直線に関する問題を学習してきたけど、まだ知ってて欲しい問題がいくつかある。今回はそれを1つ1つ確認していこう。

直線・半直線・線分

定義域を利用することで直線を半直線や線分に変更することができる。直線\(\small{ \ \mathrm{AB} \ }\)や半直線\(\small{ \ \mathrm{AB} \ }\)、線分\(\small{ \ \mathrm{AB} \ }\)の違いをきちんと知っておこう。問題文にもよく出て来るからね。

直線の方程式の応用-01

2つの直線を表す方程式

直線の方程式といえば\(\small{ \ y=mx+n \ }\)や\(\small{ \ ax+by+c=0 \ }\)だったけど、それ以外2直線を表す方程式がある。それは\(\small{ \ (lx+my+n)(px+qy+r)=0 \ }\)を展開した\(\small{ \ ax^2+by^2+cx+dy+exy+f=0 \ }\)という式だ。この式のままではどんな図形かわからないから、因数分解して\(\small{ \ (lx+my+n)(px+qy+r)=0 \ }\)を導こう。

例題を確認
問題解答

\(\small{ \ 2x^2-xy-y^2-7x+y+6=0 \ }\)はどんな図形を表すか。

\(\small{ \ 2x^2-(y+7)x-(y^2-y-6)=0 \ }\)
\(\small{ \ 2x^2-(y+7)x-(y-3)(y+2)=0 \ }\)
\(\small{ \ \left\{2x+(y-3)\right\}\left\{x-(y+2)\right\}=0 \ }\)
\(\small{ \ (2x+y-3)(x-y-2)=0 \ }\)
よって求める図形は
\(\small{ \ 2x+y-3=0 \ }\)と\(\small{ \ x-y-2=0 \ }\)

point
どんな図形かと聞かれたら、文系だと直線、放物線、円、理系だとそれに加えて楕円、双曲線が入ってくる。どの形でもなかったらこの問題のように因数分解できないか考えよう。因数分解の基本は次数の小さい文字に注目し、その文字の降べきの順にならべて因数分解しよう。

3点が同一直線上

3つの点が同一直線上の場合、2点を結ぶ直線の傾きが等しいことがいえる。だだし、傾きを求めるときに分母に定数が入る場合は、分母が0と0以外に場合分けが必要になるから、気を付けよう。

例題を確認
問題解答

\(\small{ \ (2、5)、(a、3)、(0、a) \ }\)が同一直線上にあるとき定数\(\small{ \ a \ }\)の値を求めよ。

\(\small{ \ a=2 \ }\)のとき、\(\small{ \ 3 \ }\)点は同一直線上にないので、\(\small{ \ a\neq2 \ }\)
傾きがそれぞれ等しいので
\(\small{ \ \displaystyle \frac{3-5}{a-2}=\displaystyle \frac{5-a}{2-0} \ }\)
これを整理して
\(\small{ \ a^2-7a+6=0 \ }\)
\(\small{ \ (a-6)(a-1)=0 \ }\)
\(\small{ \ \therefore \ a=1、6 \ }\)

point
直線の問題として解いたけど、実際はベクトルの問題として解けるし、そう解く人の方が多いんじゃないかな?
\(\small{ \ (a-2、-2)=k(-2、a-5) \ }\)として解くことができるよね。

定点を通る直線

\(\small{ \ y=ax+a+1 \ }\)のように\(\small{ \ a \ }\)などの定数が入ってる場合、普通にこの式を見ると、傾きが\(\small{ \ a \ }\)で\(\small{ \ y \ }\)切片が\(\small{ \ a+1 \ }\)の直線って思ってしまうよね。
でもこの式を変形して\(\small{ \ a(x+1)+(1-y)=0\cdots① \ }\)にすると\(\small{ \ (x、y)=(-1、1) \ }\)のとき\(\small{ \ a \ }\)の値に関わらず常にこの式が成り立つ。つまりこの直線は\(\small{ \ (-1、1) \ }\)を通る直線ってことになるよね。これは\(\small{ ① }\)を\(\small{ \ a \ }\)についての恒等式として解いた値が座標になっていることがわかる。このように\(\small{ \ y=ax+a+1 \ }\)の直線を傾きが\(\small{ \ a \ }\)で\(\small{ \ y \ }\)切片が\(\small{ \ a+1 \ }\)の直線って思って解くのか、\(\small{ \ (-1、1) \ }\)を通る直線って思って解くのかで解法も変わってくるよね。定数を含んだ式を見たらこのことを思い出して定点を通るか考えてみよう。

例題を確認
問題解答

直線\(\small{ \ y=kx+k+1 \ }\)が線分\(\small{ \ y=-\displaystyle \frac{1}{2}x+2 (0\leqq x\leqq4)\ }\)と交わる\(\small{ \ k \ }\)の値の範囲を求めよ。

\(\small{ \ y=kx+k+1 \ }\)を変形して\(\small{ \ k(x+1)+(1-y)=0 \ }\)より\(\small{ \ k \ }\)についての恒等式とすると\(\small{ \ (x、y)=(-1、1) \ }\)となり
この直線は\(\small{ \ k \ }\)の値にかかわらず\(\small{ \ (x、y)=(-1、1) \ }\)を通ることがわかる。
\(\small{ \ k \ }\)は直線の傾きより
\(\small{ \ (4、0) \ }\)を通るとき\(\small{ \ k=-\displaystyle \frac{1}{5} \ }\)
\(\small{ \ (0、2) \ }\)を通るとき\(\small{ \ k=1 \ }\)
よって求める\(\small{ \ k \ }\)の範囲は
\(\small{ \ -\displaystyle \frac{1}{5}\leqq k \leqq 1 \ }\)

直線の方程式の応用-02

point
直線だけじゃなく、\(\small{ \ y=-x^2+ax+a+2 \ }\)のように放物線でも\(\small{ \ a(x+1)+(-x^2-y+2)=0 \ }\)とすることで\(\small{ \ (-1、1) \ }\)を通るということがわかるから常に気をつけるようにしておこう。

Point

①問題文から解法の手がかりになるものを見つけよう

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リンス

名前:リンス
職業:塾講師/家庭教師
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趣味:料理・問題研究
好物:ビール・BBQ