等差数列と等差数列の和

重要度 難易度

こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は等差数列と等差数列の和について学習していこう。

スポンサードリンク

等差数列とは?

等差数列っていうのはその名の通り、隣り合う項の差が全て等しい数列のこと。

基本的な問題から応用問題にまで幅広く出題される数列だから、しっかりと押さえておこう。

等差数列とその和

\(\small{ \ \begin{eqnarray}a_n=a_1+(n-1)d\end{eqnarray} \ }\)
\(\small{ \ \begin{eqnarray}\mathrm{S}_n&=&\displaystyle \frac{n}{2}(a_1+a_n)\\
&=&\displaystyle \frac{n}{2}\{2a_1+(n-1)d\}\end{eqnarray} \ }\)
\(\small{ \ a_n}\):一般項、\(\small{ \ a_1}\):初項、\(\small{ \ d}\):公差、\(\small{ \ \mathrm{S}_n}\):\(\small{ \ n \ }\)項までの和

等差数列の一般項は\(\small{ \ a_n=pn+q \ }\)のような\(\small{ \ n \ }\)の一次式になり、和は\(\small{ \ \mathrm{S}_n=p'n^2+q'n \ }\)のような\(\small{ \ n \ }\)の定数項を除く二次式になるから覚えておこう。

等差数列の一般項

等差数列とは隣り合う各項の差が一定の数列だから、その差を\(\small{ \ d \ }\)とすると
\(\small{ \ a_2=a_1+d \ }\)
\(\small{ \ a_3=a_2+d=a_1+2d \ }\)
\(\small{ \ a_4=a_3+d=a_1+3d \ }\)
\(\small{ \    \vdots \ }\)
\(\small{ \ a_n=a_{n-1}+d=a_1+(n-1)d \ }\)
ってなるよね。

つまり初項\(\small{ \ a_1 \ }\)と公差が決まると一般項\(\small{ \ a_n \ }\)が\(\small{ \ n \ }\)の式で定まるんだ。

一般項は最初から数えて\(\small{ \ n \ }\)番目にあたる項のことだからね。
\(\small{ \ a_n=a_1+(n-1)d \ }\)をきちんと覚えておこう。

等差数列の和

次に和については\(\small{ \ a_1 \ }\)から\(\small{ \ a_n \ }\)までを下図のように昇順と降順に書いたものを足すと

\(\small{\begin{eqnarray}\mathrm{S}_n&=& a_1 &+& a_2 &+& \cdots \cdots &+& a_{n-1} &+& a_n\\
+) \mathrm{S}_n&=& a_n &+& a_{n-1} &+& \cdots \cdots &+& a_2 &+& a_1\\
\hline
2\mathrm{S}_n&=&(a_1+a_n)&+&(a_1+a_n)&+& \cdots \cdots &+&(a_1+a_n)&+&(a_1+a_n)\end{eqnarray}\ }\)

なぜ縦に足した項が全て\(\small{ \ a_1+a_n \ }\)になるかって、左から二つ目の項を確認してみると、\(\small{ \ a_2+a_{n-1}=(a_1+d)+(a_n-d)=a_1+a_n \ }\)になることがわかるよね。

つまり上の段で\(\small{ \ d \ }\)増えて、下の段で\(\small{ \ d \ }\)減るから足した数は常に一定になるんだ。
このことから等差数列の和の公式は次のようになる。
\(\small{ \ \begin{eqnarray}\mathrm{S}_n&=&\displaystyle \frac{n}{2}(a_1+a_n)\\[5pt] &=&\displaystyle \frac{n}{2}\{2a_1+(n-1)d\}\end{eqnarray} \ }\)
必ず覚えておこう。

初項と公差を求めよう

この一般項と和の式に共通して言えるのが\(\small{ \ a_n \ }\)も\(\small{ \ \mathrm{S}_n \ }\)も\(\small{ \ n \ }\)の式になるってこと。

つまり\(\small{ \ n \ }\)を除く二つの文字の初項\(\small{ \ a_1}\)と公差\(\small{ \ d \ }\)が定まらないと数列が決定しないから、そのことを頭にいれて次の問題を確認してみよう。

例題を確認
問題解答

ある等差数列は第\(\small{ \ 5 \ }\)項が\(\small{ \ 12 \ }\)で、初項から第\(\small{ \ 7 \ }\)項までの和が\(\small{ \ 42 \ }\)である。この等差数列を求めよ。

\(\small{ \ \{a_n\} \ }\)の初項を\(\small{ \ a_1 \ }\)、公差を\(\small{ \ d \ }\)とすると一般項は\(\small{ \ a_n=a_1+(n-1)d \ }\)になる。
\(\small{\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
a_5=a_1+4d=12\\
\mathrm{S}_7=\displaystyle \frac{7}{2}(2a_1+6d)=42
\end{array}
\right.
\end{eqnarray} \ }\)
これを解いて\(\small{ \ a_1=-12、d=6 \ }\)
よって\(\small{ \ a_n=6n-6 \ }\)

point
この例題を見てわかると思うけど、等差数列で一番重要な一般項を求めるには初項と公差を求める必要がある。

つまり未知数が二つあるから、初項と公差を未知数とする連立方程式を題意から作らないといけないってことがわかるよね。

それさえ分かっていれば等差数列の一般項なんて簡単に求めることができるよ。

Point 等差数列と等差数列の和

①等差数列は初項と公差を求めよう
②初項と公差の二つ値は連立方程式で求めよう

それじゃあ次は入試レベルの問題にチャレンジしてみよう。
入試レベルにチャレンジ
問題解答

等差数列\(\small{ \ \{a_n\} \ }\)が\(\small{ \ a_2+a_4+a_6=453、a_3+a_7=296 \ }\)を満たしているとき、次の問いに答えよ。
(1)一般項\(\small{ \ a_n \ }\)を求めよ。
(2)初項から第\(\small{ \ n \ }\)項までの和を\(\small{ \ \mathrm{S}_n \ }\)とする。\(\small{ \ \mathrm{S}_n \ }\)の最大値とそのときの\(\small{ \ n \ }\)の値を求めよ。
(3)\(\small{ \ \mathrm{S}_n \ }\)の絶対値\(\small{ \ |\mathrm{S}_n| \ }\)の最小値とそのときの\(\small{ \ n \ }\)の値を求めよ。

(1)\(\small{ \ \{a_n\} \ }\)の初項を\(\small{ \ a_1 \ }\)、公差を\(\small{ \ d \ }\)とすると一般項は\(\small{ \ a_n=a_1+(n-1)d \ }\)になる。
\(\small{ \ a_2+a_4+a_6=453 \ }\)より\(\small{ \ (a_1+d)+(a_1+3d)+(a_1+5d)=453 \ }\)
\(\small{ \ \therefore a_1+3d=151 \cdots ①\ }\)
\(\small{ \ a_3+a_7=296 \ }\)より\(\small{ \ (a_1+2d)+(a_1+6d)=296 \ }\)
\(\small{ \ \therefore a_1+4d=148\cdots ②\ }\)
\(\small{\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
a_1+3d=151\\
a_1+4d=148
\end{array}
\right.
\end{eqnarray} \ }\)
これを解いて\(\small{ \ a_1=160、d=-3 \ }\)
\(\small{ \ \therefore a_n=-3n+163 \ }\)

(2)\(\small{ \ a_n =-3n+163\gt0 \ }\)とすると
\(\small{ \ n\lt\displaystyle \frac{163}{3}=54.33\cdots \ }\)
よって\(\small{ \ a_n \ }\)は初項から第\(\small{ \ 54 \ }\)項まで正の数になるから、\(\small{ \ \mathrm{S}_n \ }\)を最大にする\(\small{ \ n \ }\)の値は\(\small{ \ n=54 \ }\)
そのときの最大値は\(\small{ \ \displaystyle \frac{54}{2}\{2\cdot160-3(54-1)\}=4347 \ }\)

(3)\(\small{ \ \mathrm{S}_n=\displaystyle \frac{n}{2}(-3n+323)\gt0 \ }\)とすると\(\small{ \ n<\displaystyle \frac{323}{3}=107.66\cdots \ }\)
ここで(1)(2)の結果に注意すると

\(\small{\mathrm{S}_1\lt\mathrm{S}_2\lt\cdots\cdots\lt\mathrm{S}_{54}\gt\mathrm{S}_{55}\gt\cdots\cdots\gt\mathrm{S}_{107}\gt0\gt\mathrm{S}_{108}\gt\cdots\cdots}\)

となり
\(\small{ \ \mathrm{S}_1=160 \ }\)、\(\small{ \ \mathrm{S}_{107}=107 \ }\)、\(\small{ \ \mathrm{S}_{108}=-54 \ }\)より\(\small{ \ |\mathrm{S}_n| \ }\)を最小にする\(\small{ \ n \ }\)の値は\(\small{ \ n=108 \ }\)
そのときの最小値は\(\small{ \ |-54|=54 \ }\)

等差中項の利用

\(\small{ \ a、b、c \ }\)の3つの数がこの順に等差数列をなすとき、\(\small{ \ 2b=a+c \ }\)が成り立つ。

この\(\small{ \ b \ }\)を等差中項というから覚えておこう。

\(\small{ \ 2b=a+c \ }\)は各項の差が等しいので\(\small{ \ b-a=c-b \ }\)から導くことができる。

三つの数が等差数列であるということは\(\small{ \ a-d、a、a+d \ }\)とおくことも出来る。

ただし、問題によっては\(\small{ \ a-d、a、a+d \ }\)とおくよりも\(\small{ \ a、b、c \ }\)として\(\small{ \ 2b=a+c \ }\)を利用した方が解きやすいものもあるから問題によって使い分けるようにしよう。

例題を確認
問題解答

等差数列をなす\(\small{ \ 3 \ }\)つの数は、和が\(\small{ \ 21 \ }\)で、積が\(\small{ \ 280 \ }\)である。この\(\small{ \ 3 \ }\)つ数を求めよ。

\(\small{ \ 3 \ }\)つの数を\(\small{ \ a-d、a、a+d \ }\)とすると
\(\small{\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
(a-d)+a+(a+d)=21\\
(a-d)\cdot a \cdot (a+d)=280
\end{array}
\right.
\end{eqnarray} \ }\)
これを解いて\(\small{ \ a=7、d=3 \ }\)
よって求める\(\small{ \ 3 \ }\)つの数は\(\small{ \ 4、7、10 \ }\)

point
この例題をしっかり解くと、\(\small{ \ a=7、d=\pm3 \ }\)になる。

でもその値は\(\small{ \ 4、7、10 \ }\)と\(\small{ \ 10、7、4 \ }\)で求める三つの数は一緒になるんだ。

これって三つの値としては同じ数になるから解答には\(\small{ \ d \ }\)が正の数の場合だけ書いてあるんだ。

Point 等差中項

①三つの数が等差数列と言われたら、一般項の式ではなく等差中項を利用しよう。

それじゃあ次は入試レベルの問題にチャレンジしてみよう。
入試レベルにチャレンジ
問題解答

\(\small{ \ 3 \ }\)つの実数\(\small{ \ 2^{x+2}、2^{2x}、2^4 \ }\)が等差数列になるとき、\(\small{ \ x \ }\)の値を求めよ。

\(\small{ \ 3 \ }\)つの実数\(\small{ \ 2^{x+2}、2^{2x}、2^4 \ }\)が等差数列により、\(\small{ \ 2\cdot2^{2x}=2^{x+2}+2^4 \ }\)が成り立つ。
\(\small{ \ 2\cdot2^{2x}=4\cdot2^x+16\\
2\cdot2^{2x}-4\cdot2^x-16=0\\
2^{2x}-2\cdot2^x-8=0 \ }\)
\(\small{ \ t=2^x \ }\)とすると\(\small{ \ (t\gt0) \ }\)
\(\small{ \ t^2-2t-8=0}\)
\(\small{ \ (t-4)(t+2)=0  t\gt0 \ }\)より\(\small{ \ t=4  \therefore x=2\ }\)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

  数列

  , ,