こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は二つの円に接する共通接線について学習していこう。
二つの円に接する共通接線の求め方
二つの円に接する共通接線の求め方は、まずは一つの円の接点をおいて接線を仮定して、その接線がもう一つの円に接するって式を立てて共通接線を求めていくんだ。
ここで最初の接線は公式を利用して、もう一つの円に接する式は、判別式じゃなくて点と直線の距離の公式を利用するようにしよう。
接線が4本ある場合
接線が3本ある場合
接線が2本ある場合
円の接線の公式を確認
一つ目の円の接線は接点を利用した接線の公式を利用しよう。
共通接線を求める場合は、まだ接点がわからないから接点を\(\small{ \ (x_1, \ y_1) \ }\)とおいて次へ進めていこう。
\(\small{ \ (x-a)^2+(y-b)^2=r_1^2 \ }\)上の点\(\small{ \ (x_1, \ y_1) \ }\)における接線の方程式は\(\small{ \ (x_1-a)(x-a)+(y_1-b)(y-b)=r_1^2 \ }\)になる。
また、この接点\(\small{ \ (x_1, \ y_1) \ }\)は円周上にあるから\(\small{ \ (x_1-a)^2+(y_1-b)^2=r_1^2\cdots(\ast) \ }\)を満たすことに注意しよう。
点と直線の距離の公式を利用
一つ目の円で接点を\(\small{ \ (x_1, \ y_1) \ }\)とおいて公式から導いた接線の方程式がもう一つの円に接することを点と直線の距離の公式を使って求めよう。
円の中心と直線の距離が円の半径に等しいとき円とその直線は接するから、二つ目の円の中心と半径を求めて点と直線の公式を利用しよう。
点と直線の距離の公式を利用するとき、分母の根号の中は\(\small{ \ \ast \ }\)から一つ目の半径\(\small{ \ r_1 \ }\)の二乗になることに注意しよう。
共通接線の本数
点と直線の距離の公式を利用した方程式と\(\small{ \ \ast \ }\)を連立して接点を求めよう。このとき接点の個数によって接線の本数が変わってくる。
二つの円に接する共通接線は二つの円の位置関係によって本数が異なるんだ。
二つの円が交わっていない場合は四本、二つの円が外接している場合は三本、二つの円が交わっている場合は二本の接線になる。
位置に注意して共通接線を求めよう。
それじゃ例題で解き方を確認してみよう。
\(\small{ \ x^2+y^2=1 \ }\)と\(\small{ \ (x-3)^2+(y-3)^2=4 \ }\)の二つの円に接する直線の方程式を求めよ。
\(\small{ \ x^2+y^2=1 \ }\)上の\(\small{ \ (a, \ b) \ }\)における接線の方程式は\(\small{ \ ax+by=1\cdots① \ }\)
これが\(\small{ \ (x-3)^2+(y-3)^2=4 \ }\)と接するには
\(\small{ \ ax+by=1 \ }\)と\(\small{ \ (3, \ 3) \ }\)との距離が\(\small{ \ 2 \ }\)であればよいので
\(\small{ \ \displaystyle \frac{|3a+3b-1|}{\sqrt{a^2+b^2}}=2 \ }\)
\(\small{ \ (a, \ b) \ }\)は\(\small{ \ x^2+y^2=1 \ }\)にあるから
\(\small{ \ a^2+b^2=1 \ }\)
\(\small{ \ \therefore |3a+3b-1|=2 \ }\)
\(\small{ \ 3a+3b-1=\pm2 \ }\)
\(\small{ \ a+b-1=0, \ 3a+3b+1=0 \ }\)
ここで\(\small{ \ a^2+b^2=1 \ }\)より
(i)\(\small{ \ a+b-1=0 \ }\)のとき
\(\small{ \ a^2+(-a+1)^2=1 \ }\)
\(\small{ \ 2a^2-2a=0 \ }\)
\(\small{ \ a(a-1)=0 \ }\)
\(\small{ \ \therefore a=0, \ 1 \ }\)
\(\small{ \ (a, \ b)=(0, \ 1), \ (1, \ 0) \ }\)
\(\small{ \ ① \ }\)に代入して
\(\small{ \ y=1, \ x=1 \ }\)
(ii)\(\small{ \ 3a+3b+1=0 \ }\)のとき
\(\small{ \ a^2+ \left(-a- \displaystyle \frac{1}{3}\right)^2=1 \ }\)
\(\small{ \ 2a^2+\displaystyle \frac{2}{3}a- \displaystyle \frac{8}{9}=0 \ }\)
\(\small{ \ 18a^2+6a-8=0 \ }\)
\(\small{ \ a= \displaystyle \frac{-1\pm \sqrt{17}}{6} \ }\)
\(\small{ \ (-1+\sqrt{17})x-(1+\sqrt{17})y=6 \ }\)
\(\small{ \ -(1+\sqrt{17})x+(-1+\sqrt{17})y=6 \ }\)
でも二つの円に接する直線の問題は接線の公式から点と直線の距離の利用が計算が楽だからこの解き方は必ず覚えておこう。
Point 二つの円に接する共通接線
①一つ目の円は接線の公式、二つ目の円は点と直線の距離を利用して共通接線を求めよう
②円の位置によって接線の本数が変わることに注意しよう