コラム

2年目の共通テストについて

こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は2年目の共通テストについて話していこう。

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2022年共通テスト

今年から始まった共通テスト。センター試験とは異なる形ではあったけど、思っていたほど変わった問題も出題されず、大きな混乱もなかったように思う。

試行テストほど文章も長くなくて、取り組みやすかったからか、平均点も低くなかったしね。

そうなると次の共通テストがどうなるのか気になるよね。今までの学習指導要領が変更されたときがどうだったのかなど、共通テストについて話していきたいと思う。

ただ今回はどちらかというと、先生向けの記事になるかな。このホームページは生徒だけじゃなくて、多くの先生にも読んでもらってるからね。でも生徒のみんなも共通テスト対策をする前に一度読んでおくといいと思う。

新課程導入と過去のセンター試験の平均点と2年目のジンクス

今度の共通テストは\(\small{ \ 2 \ }\)回目の共通テストになるよね。学習指導要領が変更され、新課程になってセンター試験が実施されたのは、\(\small{ \ 1997 \ }\)年と\(\small{ \ 2006 \ }\)年と\(\small{ \ 2015 \ }\)年のとき。この最初の年と次の年のセンター試験の平均点をみると下のようになっている。

数学IA数学ⅡB
199766.4063.90
199863.4541.38
200662.3657.66
200754.0648.94
201561.8739.31
201655.2747.92

大学入試センターのホームページより抜粋

ほとんどの場合、新課程になった最初のテストより、\(\small{ \ 2 \ }\)年目のテストの平均点が下がってるのがわかるよね。

最初のテストは無難でそれなりに平均点が下がらないように作ったって言えるけど、\(\small{ \ 2 \ }\)年目はもう少し踏み込んだテストになってるとも考えられる。

今度の共通テストは\(\small{ \ 2 \ }\)年目ということになるから、今年の問題より難しくなることが予想できるよね。このことを2年目のジンクスなんていう先生もいたりするからね。

ちなみに初めての共通テスト(第一日程)の平均点は

数学IA数学ⅡB
202157.6859.93

 
確かに今年の問題より難しくなるとは思うけど、みんなは問題の難易度に左右されないようにやるべきことをしっかりやっておこう。教科書を読み込んだり、公式の導入なんかをきちん確認しておくことが重要だ。

その辺については共通テストの前に記事を書いているから、そっちも読んでおいてほしい。

CHECK
マーク式
大学入学共通テストに向けた勉強法

共通テストに向けた予想や勉強法、マーク式問題について記事を書いています。

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共通テストの作問について

センター試験は大学の先生達が作っていたけど、共通テストは大学の先生だけで作られていないことが記事になった。

これは共通テストが終わった頃「共通テストの作問者には高校教員出身者が携わっている」ってインターネットニュースの記事によるもの。

今回もう一度その記事を探してみたけど、リンクが切れてて記事は読めなかった。だからリンクは貼れてないけど、大切な部分はそのときメモしたから、それについて書きたいと思う。

ちなみにセンター試験は大学の先生が作問しているって本やネットの記事も多数あるけど、共通テストの作問者についての記事を僕が見たのは、その記事が最初だったと思う。

その記事は試験問題の作成を統括した責任者(名前も掲載されていた)が取材に応じていたから、信用できる記事だったと思う。

その記事には作問について次のことが書いてあった。ただ、これは数学に限った話ではなく、共通テスト全体に対してのコメントになる。

①受験生にその場で出題の前提をよく考えて答えにたどりついてほしい。
②教科書に書いてある知識を覚えて吐き出せば解ける問題は極力避けた。
③歴史資料を提示した問題も、そのまま、うのみにするのではなく、文脈をいったん考えたうえで答えてもらいたい。
④大人の思惑で答えを誘導するようなことはないように意識した。

数学に関しては

①実生活や高校生が分かる事象と理論と結び付けることを意図的に強調した。
②数学も単に公式を覚えて解くのではなく、数学をどう使って役立てるのか意識した問題の作りにしたいと考えた。

さらに作問者については

大学教員が作る入試問題と高校教育との連動性に課題があると指摘されるなか、今回から常勤の職員の試験問題調査官に高校教員出身者を採用し改善を図った。

とあった。

共通テスト後にその記事読んで、やはり今までのような公式を覚えるだけの受験テクニックで乗り切るセンター対策では通用しないなと再確認した。

二次試験に数学が必要な生徒は覚えるだけの勉強はしてなかったと思うけど、数学がセンター試験にしか必要ないって生徒は、単に公式を覚えて、マーク演習を繰り返して力をつけた生徒も多かったと思う。

でも、共通テストが上で話されたような作問の仕方をするってことであれば、やはり公式の導入などしっかりと確認しておく必要があるし、なんなら文章が長くなるから国語力も必要になりそうだよね。(数学の試験は単純に数学の力を評価する試験であって欲しいところだけどね。)

しかも高校教員出身者が作問に携わるようになったってことは、生徒がよく間違える誤答やよくある質問なんかが問題として出やすくなりそう。普段君たち生徒が教室で話題にしてる疑問点を、太郎さん花子さんの会話文にしてそのまま出題される可能性もあるからね。

だから、普段から疑問点は必ずそのままにしておかないで、きちんと解決しておこう。先生に質問してるその会話が、共通テストにそのまま出題されることだってあるかもしれない。

point
君の先生が作問者ってことではなく、教育現場で同じような質問がたくさん出ていれば問題として取り上げられる可能性があるって意味だからね。疑問点は必ずなくしておこう。

それと、今回上のリンク切れの記事を探していたところ、下の記事を見つけた。先生向けだけど、この記事も参考になると思う。

https://www.asahi.com/edua/article/14338713
https://www.asahi.com/edua/article/14338713

www.asahi.com

これ以外にも初めての大学入試センターのホームページで見ることができる共通テストの報告書も一度見ておくといいと思う。

問題評価・分析委員会報告書(1月16日・17日) |大学入試センター
問題評価・分析委員会報告書(1月16日・17日) |大学入試センター

大学入試センターの過去の試験情報です。実施結果、本試験や追・再試験の問題・正解、志願者のデータ、試験問題評価委員会報告書、受験案内、受験上の注意、出願手続き方法、センター試験参加大学などに関する情報を ...

www.dnc.ac.jp

数学の力を評価する試験

少し前に安田亨先生の「入試数学 伝説の良問\(\small{ \ 100 \ }\)」を読んでいたら、「センター試験の内幕」ってコラムで、センター試験の作問委員を務めた佐藤先生の記事(「大学への数学」\(\small{ \ 2003 \ }\)年\(\small{ \ 4 \ }\)月号)の一部が紹介されていた。

「大学への数学」(\(\small{ \ 2003 \ }\)年\(\small{ \ 4 \ }\)月号)なんて持ってないなーと思って読んだんだけど、なぜか知っている内容だった。

それで調べたら、大学への数学の増刊号の入試の軌跡(センター試験編)に「大学への数学」(\(\small{ \ 2003 \ }\)年\(\small{ \ 4 \ }\)月号・\(\small{ \ 5 \ }\)月号)に掲載された佐藤先生の「大学入試センター作問委員の理想と現実」って元の記事が多分そのまま\(\small{ \ 6 \ }\)ページにわたって掲載されていて、それを読んだことがあったんだ。以前も読んだんだけど、あらためて読み直してみるとこれがとても面白かった。

センター試験作問委員の内情の話など面白い話が載ってるんだけど、やはり一番気になったのは作問に関して、何を評価するためのものかということ。

その記事はあくまで佐藤先生の一個人の体験談ってことわりがあるけど、とても参考になった。試験で評価するものは数学の力で、その数学の力として\(\small{ \ 4 \ }\)つの力が挙げてあった。

「読解分析力」「目標設定力」「翻訳力」「遂行力」

記事では、この\(\small{ \ 4 \ }\)つの力をさらに\(\small{ \ 3 \ }\)個ずつに細分化し合計\(\small{ \ 12 \ }\)個の力が紹介してある。そして、その力を評価するのがセンター試験や大学入試であると佐藤先生は話されている。

この記事を読んで、佐藤先生が考えている数学の力(センター試験で評価す力)「読解分析力」「目標設定力」「翻訳力」「遂行力」って共通テストにもそのまま通用すると思った。出題の仕方は異なるけど、数学の力を評価するってことはセンター試験も共通テストも同じだからね。

共通テストは問題作成の方針に「思考力」「判断力」「表現力」を中心に評価するっていわれてるけど、言い方が異なるだけ。

ただ、センター試験は受験テクニックで乗り越えられる部分があったから、そういう部分を共通テストでなくしていこうってこと。だから、公式の暗記ではなく公式を導けるようにしておきたいし、問題を複数のアプローチで解けるようにしておきたい。

また、教える側もこのあたりを常に意識して指導していくことで数学の力がついていくんだと思う。

point
このホームページは、生徒だけじゃなく、先生にも多く読んでもらっているから参考になればと思い書いてみました。僕が持っている入試の軌跡とは年度が違うから、佐藤先生の記事が載ってるかわからないけど紹介しておきます。この本の古い年の本には掲載されてたので、これにも載ってるんじゃないかと思うけど、保証はできません。

共通テストに向けて

共通テストがセンター試験より数学の力を評価するのに優れているかというと、個人的にはまだわからない。\(\small{ \ 1 \ }\)回目の試験を見ても、やはりわざわざ変更する必要があったのかと思ってしまう。(数学についてのことで他教科についてはノーコメント)

センター試験をやめて、「思考力」「判断力」「表現力」が評価できる試験だったかというとまだまだ改良の余地はあるしね。

と言っても始まってしまったものはしょうがない。\(\small{ \ 2 \ }\)回目になる次の共通テストでは、共通テストに変更して良かったと言えるような問題が出題されてほしいと思う。

みんなは共通テストに向けて、できることを一つ一つしていく必要がある。\(\small{ \ 2 \ }\)年目で難しくなるかもしれないけど、昨年よりは共通テスト対策の問題集も出版されて増えてるから、対策も立てやすい。

普段の勉強では、教科書で「まぁいいか」と流してたところを見直したり、公式を複数の方法で証明したり、問題集を解いたとき気にしてなかった別解に注目したりして、理解度を高めていこう。

難しい問題には、たくさん別解が存在しそうだけど、簡単な問題こそ、いろんな解法が思いつくようにしておきたい。自分のできることをしっかりとやって共通テストで高得点を取ろう!

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リンス

名前:リンス
職業:塾講師/家庭教師
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