こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は五倍角とsin18°とcos36°について学習していこう。
五倍角と18度・36度
五倍角っていっても五倍角の公式を学習するわけじゃないんだ。
\(\small{ \ \theta=18^{\circ} \ }\)や\(\small{ \ \theta=36^{\circ} \ }\)といった、\(\small{ \ 5 \ }\)倍すると\(\small{ \ 90 \ }\)度や\(\small{ \ 180 \ }\)度になる角度の三角関数を求めていくんだ。
\(\small{ \ \sin18^{\circ}=\displaystyle\frac{-1+\sqrt{5}}{4} \ }\)
\(\small{ \ \cos36^{\circ}=\displaystyle\frac{1+\sqrt{5}}{4} \ }\)
\(\small{ \ \sin18^{\circ} \ }\)と\(\small{ \ \cos36^{\circ} \ }\)を求めるためには三倍角の公式を利用するから覚えていない人はきちんと確認しておこう。
sin18°の求め方
\(\small{ \ \theta=18^{\circ} \ }\)とするとき\(\small{ \ 5\theta=90^{\circ} \ }\)になるよね。
余角の関係から\(\small{ \ \sin\left(90^{\circ}-\theta\right)=\cos\theta \ }\)が言えるから、これを利用すると
\(\small{ \ \sin\left(90^{\circ}-2\theta\right)=\cos2\theta \ }\)
\(\small{ \ 5\theta=90^{\circ} \ }\)だから\(\small{ \ \sin\left(90^{\circ}-2\theta\right)=\sin3\theta \ }\)
\(\small{ \ \therefore \sin3\theta=\cos2\theta \ }\)
ここで二倍角と三倍角の公式を利用すると
\(\small{ \ 3\sin\theta-4\sin^3\theta=1-2\sin^2\theta \ }\)
整理して
\(\small{ \ 4\sin^3\theta-2\sin^2\theta-3\sin\theta+1=0 \ }\)
\(\small{ \ \left(\sin\theta-1\right)\left(4\sin^2\theta+2\sin\theta-1\right)=0 \ }\)
\(\small{ \ \sin\theta=\sin18^{\circ}\neq1 \ }\)より
\(\small{ \ 4\sin^2\theta+2\sin\theta-1=0 \ }\)
\(\small{ \ \sin\theta=\displaystyle\frac{-1\pm\sqrt{5}}{4} \ }\)
\(\small{ \ \sin18^{\circ}\gt0 \ }\)より
\(\small{ \ \therefore \sin18^{\circ}=\displaystyle\frac{-1+\sqrt{5}}{4} \ }\)
三倍角と余角の関係から三角関数を\(\small{ \ \sin\theta \ }\)にそろえて\(\small{ \ \sin\theta \ }\)を求めよう。
また解きやすくするために\(\small{ \ \sin\theta \ }\)っておいてるけど、\(\small{ \ \theta=18^{\circ} \ }\)だから変数じゃなくて定数だからね。
因数定理と高次方程式
「因数定理とは何か」「高次方程式はどうやって解くのか」を解説しています。
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cos36°の求め方
\(\small{ \ \theta=36^{\circ} \ }\)とするとき\(\small{ \ 5\theta=180^{\circ} \ }\)になるよね。
補角の関係から\(\small{ \ \sin\left(180^{\circ}-\theta\right)=\sin\theta \ }\)が言えるから、これを利用すると
\(\small{ \ \sin\left(180^{\circ}-2\theta\right)=\sin2\theta \ }\)
\(\small{ \ 5\theta=180^{\circ} \ }\)だから\(\small{ \ \sin\left(180^{\circ}-2\theta\right)=\sin3\theta \ }\)
\(\small{ \ \therefore \sin3\theta=\sin2\theta \ }\)
ここで二倍角と三倍角の公式を利用すると
\(\small{ \ 3\sin\theta-4\sin^3\theta=2\sin\theta\cos\theta \ }\)
整理して
\(\small{ \ 4\sin^3\theta+2\sin\theta\cos\theta-3\sin\theta=0 \ }\)
\(\small{ \ \sin\theta\left(4\sin^2\theta+2\cos\theta-3\right)=0 \ }\)
\(\small{ \ \sin\theta\left(-4\cos^2\theta+2\cos\theta+1\right)=0 \ }\)
\(\small{ \ \sin\theta=\sin36^{\circ}\neq0 \ }\)より
\(\small{ \ 4\cos^2\theta-2\cos\theta-1=0 \ }\)
\(\small{ \ \cos\theta=\displaystyle\frac{1\pm\sqrt{5}}{4} \ }\)
\(\small{ \ \cos36^{\circ}\gt0 \ }\)より
\(\small{ \ \therefore \cos36^{\circ}=\displaystyle\frac{1+\sqrt{5}}{4} \ }\)
三倍角と補角の関係から三角関数を\(\small{ \ \sin\theta \ }\)で括って、\(\small{ \ \cos\theta \ }\)にそろえて\(\small{ \ \cos\theta \ }\)を求めよう。
特殊な三角比の値
受験生なら知っておきたい15°や75°の三角比から黄金比と呼ばれる2cos36°の値まで問題を通して学習することができます。
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Point 五倍角とsin18°とcos36°
①sin18°とcos36°は5倍した角が90°、180°になることを利用する
⓶三倍角と補角・余角の関係を利用する