こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は高校数学と最大最小問題の解き方について学習していこう。
高校数学と最大最小問題
高校数学では、関数の最大最小を求める問題ってすごく多い。色々な単元で出題されるけど、その解き方って数学I・Ⅱ・A・Bの範囲だと大きく分けて\(\small{ \ 6 \ }\)パターンある。
今回は最大最小問題の全てのパターンを確認していこう。
二次関数の最大最小
\(\small{ \ y=a(x-p)^2+q \ }\)
相加平均・相乗平均の関係
\(\small{ \ a+b\geqq \sqrt{ab} \ }\)
微分法
\(\small{ \ y=ax^3+bx^3+cx+d \ }\)
三角関数の合成
\(\small{ \ y=a\sin x+b\cos x \ }\)
不等式と領域
判別式
\(\small{ \ D=b^2-4ac \ }\)
二次関数の最大最小
まず最大最小問題で一番よく出題されるのが二次関数の最大最小問題。
なぜ一番多いかというと、\(\small{ \ t=\sin x \ }\)や\(\small{ \ t=2^x \ }\)みたいに二次関数じゃない単元でも\(\small{ \ t \ }\)と置換することで、二次関数の最大最小問題になるんだ。
二次関数の最大最小問題と言えば「平方完成をして、軸の位置を確認して、定義域と軸の位置関係から最大値と最小値を考える」っていうのが基本。
\(\small{ \ y=x^2+2ax+a+1 \ (0\leqq x \leqq 1) \ }\)のような定数\(\small{ \ a \ }\)を含む最大最小問題だと\(\small{ \ a \ }\)の場合分けが必要な問題も多いから、まずは二次関数の最大最小問題をきちんとおさえておこう。
相加平均と相乗平均
最大最小問題って言ったけど、最大値や最小値っていうのは、その関数の範囲を求めるのと同じことだよね。
つまり最大最小問題を範囲の問題って、不等号を利用して範囲を求める問題って考え方も出来るんだ。
不等号を利用する式で有名な式は相加平均と相乗平均の式\(\small{ \ a+b\geqq 2\sqrt{ab} \ }\)だよね。この式を利用すれば、不等式が作れるから最大値または最小値を求めることが出来るんだ。
ただ相加平均と相乗平均の式を利用するときは\(\small{ \ a\gt0, \ b\gt0 \ }\)じゃないといけなかったよね。問題文にこの情報がある場合は、相加平均と相乗平均のことも頭に思い浮かべるようにしよう。
相加平均相乗平均の式を利用した最大値・最小値を求める問題も色々な単元で利用することがあるから、『「最大値(最小値)を求めよ。」なら相加相乗使うかも』って思っておこう。
微分法
二次関数なら平方完成だったけど、三次関数以上なら微分を利用して最大値・最小値を求めよう。
\(\small{ \ y \ }\)を微分して、\(\small{ \ y'=0 \ }\)となる\(\small{ \ x \ }\)の値を求めて増減表を書く。この手順で最大値と最小値を求めよう。
三角関数の合成
三角関数の合成も最大最小問題の解き方になるよね。
\(\small{ \ y=\sin x+\cos x \ }\)の最大最小っていうと\(\small{ \ y=\sqrt{2}\sin\left(x+\displaystyle\frac{\pi}{4}\right) \ }\)って合成して求めるからね。
三角関数の合成は三角関数の単元だけじゃなくて他の単元でも使うことってある。
\(\small{ \ x^2+y^2=r^2 \ }\)の円周上の点は\(\small{ \ (a, \ b) \ }\)っておくより\(\small{ \ (r\cos \theta, \ r\sin\theta) \ }\)っておく方が問題が解きやすい場合が多いからね。
ちなみになぜ円周上の点を\(\small{ \ (r\cos \theta, \ r\sin\theta) \ }\)っておけるのかというと、\(\small{ \ x^2+y^2=r^2 \ }\)を\(\small{ \ r^2 \ }\)で割って\(\small{ \ \left(\displaystyle\frac{x}{r}\right)^2+\left(\displaystyle\frac{y}{r}\right)^2=1 \ }\)
これを\(\small{ \ \sin^2\theta+\cos^2\theta=1 \ }\)と比較して\(\small{ \ \displaystyle\frac{x}{r}=\cos\theta, \ \displaystyle\frac{y}{r}=\sin\theta \ }\)から導いているんだ。
不等式と領域
最大最小問題で、\(\small{ \ x, \ y \ }\)に不等式を利用した条件があると、この不等式と領域を利用した最大最小を思い浮かべよう。
つまり\(\small{ \ x\geqq0, \ y\geqq0, \ x+2y-5\leqq0, \ 2x+y-6\leqq0 \ }\)のような不等式で表される制約条件ね。この複数の不等式の条件式は\(\small{ \ x, \ y \ }\)のうち一文字を消去するのではなく、領域を書いて\(\small{ \ x, \ y \ }\)のとりうる範囲を考えよう。
範囲が分かるとあとは線形計画法とか使って考えたらいいよね。
判別式
さっきも言ったけど最大値・最小値を求めるっていうのは範囲を求めるってことと同じだよね。つまり「最小値\(\small{ \ \leqq y \leqq \ }\)最大値」のように不等号を利用すればいいよね。
不等号を利用する式っていうと判別式があるよね。つまり判別式を利用して最大値や最小値を求めることもできるんだ。確かに不等式を作り出す式って言ったら一番初めに判別式が思い浮かぶよね。
\(\small{ \ x \ }\)が実数のとき、\(\small{ \ y=\displaystyle \frac{8x+4}{x^2-2x+5} \ }\)のとりうる範囲を求めよ。
分母について\(\small{ \ x^2-2x+5=(x-1)^2+4\gt0 \ }\)
両辺に\(\small{ \ x^2-2x+5 \ }\)をかけて整理すると
\(\small{ \ yx^2-(2y+8)x+5y-4=0 \ }\)
(i)\(\small{ \ y=0 \ }\)のとき
\(\small{ \ -8x-4=0 \ }\)より\(\small{ \ x=-\displaystyle \frac{1}{2} \ }\)
(ii)\(\small{ \ y\neq0 \ }\)のとき
\(\small{ \ x \ }\)は実数より\(\small{ \ D\geqq0 \ }\)
\(\small{ \ (2y+8)^2-4y(5y-4)\geqq0 \ }\)
\(\small{ \ (y+1)(y-4)\leqq0 \ }\)
\(\small{ \ -1\leqq y \leqq 4 \ }\)
(i)(ii)より\(\small{ \ -1\leqq y\leqq4 \ }\)
だから、\(\small{ \ x^2 \ }\)の係数が文字のときは場合分けするのを忘れないようにしよう。
Point 高校数学と最大最小
①最大最小の解き方をすべてマスターする