こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は分数と小数について学習していこう。
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分数と小数
分数には無理数で表されるものもあるけど、今回学習するのは分母分子が整数で表される分数とその分数を小数で表したものになる。
この分母分子が整数の分数を小数で表したときの規則性などについて学習していこう。
・分数
・小数
有限小数・・・小数第何位かで終わる小数
無限小数・・・小数点以下が無限に続く小数
循環小数・・・無限小数のうち同じ並びが繰り返される小数
有限小数・無限小数・循環小数
14, 17 14, 17 を小数で表すと、
① 14=0.25 14=0.25 、② 17=0.142857142⋯ 17=0.142857142⋯
①のように小数第何位かで終わる小数を有限小数、②のように小数点以下が限りなく続く小数を無限小数っていうんだ。これはみんな知ってるよね。
しかも②は 0.142857142857142⋯ 0.142857142857142⋯ って同じ数字の並びが繰り返される小数で、循環小数っていうんだ。
722=0.318181818⋯ 722=0.318181818⋯ のようにある位以下で同じ並びが繰り返される小数も循環小数になるからね。
循環小数は数字の上に「・」を書いて、次のように書くことも覚えておこう。
0.1428571428571⋯=0.˙14285˙7 0.1428571428571⋯=0.˙14285˙7
0.318181818⋯=0.3˙1˙8 0.318181818⋯=0.3˙1˙8
1.345345345345⋅=1.˙34˙5 1.345345345345⋅=1.˙34˙5

√2=1.41421356237⋯ √2=1.41421356237⋯
この無理数を小数で表したものは、無限小数になるんだけど、循環小数じゃないってことがわかっているんだ。
小数と割り算の仕組み
次に分数 27 27 を小数にしながら、数の割り算の仕組みについて考えてみよう。
手順としては小学校で教わった通り、割り算を繰り返して商を求める。
① 2 2 を 7 7 で割ると商 0 0 、余り 2 2
❶ 2 2 の横に 0 0 を書いて 20 20 にする
② 20 20 を 7 7 で割ると商 2 2 、余り 6 6
❷ 6 6 の横に 0 0 を書いて 60 60 にする
③ 60 60 を 7 7 で割ると商 8 8 、余り 4 4
❸ 4 4 の横に 0 0 を書いて 40 40 にする
④ 40 40 を 7 7 で割ると商 5 5 、余り 5 5
❹ 5 5 の横に 0 0 を書いて 50 50 にする
⑤ 50 50 を 7 7 で割ると商 7 7 、余り 1 1
❺ 1 1 の横に 0 0 を書いて 10 10 にする
⑥ 10 10 を 7 7 で割ると商 1 1 、余り 3 3
❻ 3 3 の横に 0 0 を書いて 30 30 にする
⑦ 30 30 を 7 7 で割ると商 、余り 2 2
❼ 2 2 の横に 0 0 を書いて 20 20 にする

❼と❶が同じになったの気付くよね。つまりまた同じことが繰り返されていくんだ。これで循環小数になるのがわかるよね。
もっと深く考えてみよう。
○の方は 7 で割って商と余りを求める計算になる。商は特に必要ないんだけど余りは次の●の計算に繋がってるよね。だから 7 で割った余りが重要になるんだ。
整数を 7 で割った余りは 7 より小さい数になるから、 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6 のどれかになるよね。
余りが 0 になると割り切れるってことになるから、 7 で割り切れない数の場合、余りは 1, 2, 3, 4, 5, 6 のどれかになる。
余りは 6 通りだから、少なくとも 7 回 7 で割り続けると余りが同じものが出てくるよね。これが循環小数になることを表しているんだ。
筆算を考えると余りが 0 になる、つまり割り切れる場合は整数か有限小数になるってことも言えるよね。
これを一般化してみよう。
m を整数、 n を自然数とするとき、 mn の小数を考える。 m を n で割った余りは 0, 1, 2,⋯, n−1 のいずれかになる。
割り算の途中で余りに 0 が出てきたら mn は整数か有限小数。割り算の余りに 0 が出てこない場合、余りの種類は n−1 通りしかないから、割り算を続けるといつか同じ余りがでてくる。
そこから先は繰り返しになるから mn は循環小数になる。
つまり次のことが言える。
分数と小数
m を整数、 n を自然数とするとき、 mn は整数、有限小数、循環小数のいずれかになる。
次の分数を循環小数で表せ。また[ ]内の数字を求めよ。
(1) 2437 [小数第 48 位]
(2) 941 [小数第 98 位]
(1) 2437 [小数第 48 位]
2437=0.˙64˙8
48÷3=16 より小数第 48 位は 8
(2) 941 [小数第 98 位]
941=0.˙2195˙1
98÷5=19⋯3 より小数第 98 位は 9
有限小数
次にどんな分数が有限小数になるか考えてみよう。
小数第 k 位までの有限小数なら、 整数10k の形で表すことができるよね。
例えば 0.12=12100=12102 、 12.45=12451000=1245103 みたいにね。
もちろん普通は 12100 とは書かず 325 って書くよね。
ちなみに m, n が互いに素のとき、 mn はもう約分できない。この約分することができない(分母分子が互いに素)の分数のことを既約分数っていうんだったよね。
小数第 k 位までの有限小数なら、 整数10k の形になって、分母を素因数分解すると 整数2k⋅5k になるから、既約分数にすると分母分子を 2 か 5 で割ることになる。
つまり有限小数 mn は分母 n の素因数が 2, 5 だけからなるってことなんだ。
次の分数のうち、有限小数で表されるものをもとめよ。
328, 1116, 13105, 17120, 23625
328, 1116, 13105, 17120, 23625
の分母を素因数分解すると
28=22×7
16=24
105=3×5×7
120=23×3×5
605=54 より
有限小数になるのは 1116, 23625
Point 分数と小数
①分母の素因数が 2, 5 だけからなるなら有限小数
②分母の素因数が 2, 5 以外のものがあるなら無限小数