こんにちは、リンス(@Lins016)です。
今回は指数とべき乗と累乗について学習していこう。
指数・べき乗・累乗とは
指数や累乗って言葉は教科書に載っているけど、べき乗って言葉も実はあるんだ。このべき乗って言葉を利用したべき関数っていうものだってあるからね。今回はそんなことについて話をしていこうと思う。
\(\small{ \ a^n \ }\)について
指数:右上添字の\(\small{ \ n \ }\)のこと
べき乗:\(\small{ \ a^n \ }\)のこと
累乗:\(\small{ \ a^n \ }\)のこと、ただし\(\small{ \ n \ }\)は自然数
\(\small{ \ y=x^a \ }\)について
べき関数:適当な定数\(\small{ \ a \ }\)に対して定義される関数で、\(\small{ \ a \ }\)は自然数、整数、有理数、実数、複素数などの値をとる
指数・べき乗・累乗とは
指数やべき乗や累乗って言葉を聞いたことあるよね。言葉の意味って高校数学では特に必要ないけど、高校を卒業してからもこの言葉って使うことがあると思うから言葉の意味を覚えておこう。
指数っていうのは\(\small{ \ a^n \ }\)の\(\small{ \ n \ }\)のことを指しているんだ。それに対して\(\small{ \ a^n \ }\)全体を指しているのがべき乗なんだ。って言っても\(\small{ \ a^2 \ }\)は\(\small{ \ a \ }\)の\(\small{ \ 2 \ }\)乗、\(\small{ \ a^3 \ }\)は\(\small{ \ a \ }\)の\(\small{ \ 3 \ }\)乗、\(\small{ \ a^4 \ }\)は\(\small{ \ a \ }\)の\(\small{ \ 4 \ }\)乗って言うから、べき乗っていうのはこれらを総称した呼び方になるんだ。
特にこの\(\small{ \ n \ }\)が自然数のとき累乗って言う。だから累乗はある数(\(\small{ \ a \ }\))を何度か(\(\small{ \ n \ }\)回)掛け合わせたものってことになる。\(\small{ \ n \ }\)が分数だったら\(\small{ \ n \ }\)回かけたっていうとおかしいよね。ただ、高校数学では\(\small{ \ n \ }\)が\(\small{ \ 0 \ }\)や負の整数、分数のときにもこの考え方を拡張させていて、べき乗って言葉は使われていないんだ。
ちなみにべき乗のべきって漢字で書くと「冪」って字で、常用漢字に含まれていないから、きちんと書ける人って高校生にはなかなかいないかもね。
オイラーの公式
ちなみに高校では教わらないけど、指数が複素数の場合もあるんだ。有名な式に\(\small{ \ e^{i\theta}=\cos\theta+i\sin \theta \ }\)って式がある。
この式はオイラーの公式って呼ばれていて、指数関数と三角関数の間に成り立つ関係式なんだ。
この式に\(\small{ \ \theta=\pi \ }\)を代入すると\(\small{ \ e^{\pi i}=-1 \ }\)になる。
この式はオイラーの等式って呼ばれていて、聞いたことあるかもしれないけど、数学史上もっとも美しい式って言われてるんだ。
「幾何で必要とされる円周率\(\small{ \ \pi \ }\)」と「代数で必要とされる虚数単位\(\small{ \ i \ }\)」、これに「解析で必要とされるネイピア数\(\small{ \ e \ }\)」を結んだ式だからね。
映画化もされた小説「博士の愛した数学」ではこれを移項して\(\small{ \ e^{\pi i}+1=0 \ }\)にして次のように表現されてる。
果ての果てまで循環する数と、決して正体を見せない虚ろな数が、簡潔な軌道を描き、一点に着地する。どこにも円は登場しないのに、予期せぬ宇宙から\(\small{ \ \pi \ }\)が\(\small{ \ e \ }\)の元に舞い下り、恥ずかしがり屋の\(\small{ \ i \ }\)と握手をする。彼らは身を寄せ合い、じっと息をひそめているのだが 一人の人間が\(\small{ \ 1 \ }\)つだけ足し算をした途端、何の前触れもなく世界が転換する。すべてが\(\small{ \ 0 \ }\)に抱き留められる。
まだ読んだことがない人はいつか読んでみると面白いかも。映画化もされてそっちも面白かったけどね。
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べき関数
高校数学では指数が整数や分数の場合しか教わらないけど、無理数や複素数の場合もあるってことがわかったよね。
ってことは\(\small{ \ y=x^a \ }\)の\(\small{ \ a \ }\)が無理数や複素数の場合の関数があっても良さそうだよね。
この\(\small{ \ y=x^a \ }\)をべき関数って言うんだ。高校数学では\(\small{ \ a \ }\)が自然数や\(\small{ \ \displaystyle\frac{1}{2} \ }\)の場合がほとんどだけど、数学の世界では\(\small{ \ a \ }\)は無理数や複素数の場合もあるからね。興味がある人はどんなグラフになるのか調べてみよう。
ちなみに\(\small{ \ y=x^a \ }\)の\(\small{ \ a \ }\)が奇数のとき奇関数(原点に関して対称なグラフ)、\(\small{ \ a \ }\)が偶数のとき、偶関数(\(\small{ \ y \ }\)軸に関して対称なグラフ)になるんだったよね。
偶関数・奇関数について「?」な人は下の記事もチェックしておこう。高校数学で必要な偶関数奇関数についての情報が書いてあるからね。